2018年01月14日

邦画、ドラマにおける特殊作戦群について

※一部からの要請により記事を一番改変致しました

こんばんは。
あけましておめでとうございます。

さて、今回は新春ドラマとして放送された『都庁爆破』において自衛隊の特殊部隊(以下特戦群)ではないかとされるシーンにおいて、「装備が貧弱」「また相棒特戦群か」などという意見が散見されたため、久々にブログを書いてみました。自衛隊には疎いもので、間違ってたらすみません。

●特戦群とは●
特殊作戦群は習志野駐屯地に駐屯する陸上自衛隊の特殊部隊です。空挺資格などを有した優秀な隊員で構成されており、私服による情報収集や閉所戦闘などの訓練を行っているそうです。FMSによるM4小銃の供給が行われた部隊でもあります。フィクション作品だと『GATE 〜彼の地にて、斯く戦えり』や『空母いぶき』に登場しました。

●相棒特戦群とは●
特戦群の認知度が高まり、いくつかのフィクション作品に登場されるようになりました。私の知っている中で初めて実写化されたのが、『劇場版-相棒Ⅲ-巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』でした。
元自衛官で構成された民兵組織が隠し持つBC兵器を確保するため特戦群が登場しました。
邦画、ドラマにおける特殊作戦群について
邦画、ドラマにおける特殊作戦群について
一昔前(公開当時はそれなりに現役)の普通科の装備にプロテクター、バラクラバにM4とMP5を携行しています。
ミリタリー マニアたちの間で装備の完成度の低さから、『相棒特戦群』と揶揄されるようになりました。個人的にはM4とMP5用意してる時点でそこそこ頑張ってると思うのですが。

●都庁爆破における特戦群●
私が観た限り、装備の面は相棒と全く同一でしたが、携行しているM4などにダットサイトやフラッシュライト、フォアグリップなどが装着されていました。安価で有名ななダブルイーグル製だと思いますが、似せる努力はしていると感じました。

●本来の特戦群の装備●
勿論秘密の特殊部隊ですから、特戦群として公式な戦闘用装備は公開されていません。ですが特戦では?という画像はいくつかありますので紹介します。
邦画、ドラマにおける特殊作戦群について
有名な削除されたカレンダーの画像ですね。海自SBUとの共同訓練とされる画像で、手前のロープで降下するSBUと思われる黒い防弾衣の隊員のホルスターにはP226が刺さってます。
特戦群の隊員ではないかとされる陸自迷彩のRAVに似たベストを着用しています。またポーチもパラクレイトのポーチに似ています。

●制作会社はどうすりゃいいのか●
制作側からすれば装備なんて正直どうでもいいです。特殊部隊ぽくみえればいいし、主演級の演者が着るものでもないので金もかけたくないんです。2時間ドラマにおけるSATの装備が未だにV1ベストなのもそういうことです。
最近は安い中国製のナイロンが溢れてるし…と思う方、確かに単価は安いですがエキストラの服装の場合1着では足りません。最低10着と見積もってもまあ5〜10万はいってしまいます。

●妥協点●
★ナイトビジョン マウント
現実の部隊が何を運用しているかは知りませんが、普通科で普及しているPVS-14用のマウントが落とし所だと思います。

★いっそ陸自迷彩をやめる
wikiによると都市戦闘用装備セットが存在してるらしいので黒や紺の戦闘服やツナギを着て、演出で特戦群感を出しても視聴者は納得するんじゃないでしょうか。石破茂さんから特戦群の旗を受け取った際には全員黒の戦闘服でしたし。

●まとめ●
作品というものは、万人が納得できるものではありません。ですが、少なくとも以前より自衛隊や警察の特殊部隊に目が向けられてると思います。ライブラインダストリーさんからは現行SATや銃器対策部隊が使用するボディーアーマーも販売されましたし、2018年は大規模更新もあるかもしれませんね。

それではまた。






Posted by アバター at 00:59│Comments(4)
この記事へのコメント
初めまして。興味深く拝見しましたm(_ _)m
制作サイドの都合を考えると、再現性よりコスト優先になるのは仕方ないですよね。仰る通り、真面目に自衛隊の部隊を取り扱ってくれているだけ有り難いと思います。
装備のリアリティの話ですが、マスコミが入る恐れのある場所や身内以外が活動している場所において、わざわざ「僕達特殊な集団です」というのをアピールするような装具をつけて活動するのか?という疑問があります。普通科に毛が生えた程度の装備にしておいたほうが万が一報道された時にもゴマカシが効くと思います。なので、ショボく見える装備も意外と説得力があるのではないかな…と^ ^;特戦群の隊員はかつて一度も公に姿を見せていない程の秘匿度なので、エセ普通科装備も十分あり得る話です。むしろ、知られていない装備の何をもってリアルなのか批判屋には教えてもらいたいほどで…口が過ぎました。
長文失礼致しました。今後も楽しみにしています!
Posted by m14gbbshooterm14gbbshooter at 2018年01月14日 23:45
コメントありがとうございます。
まさにその通りで、なぜその装備を着ているのかという考証はせず、見た目だけで皆さん判断しているという風潮があります。普通科に偽装という考えはなかなか画期的であると思いました。現在ライブラインダストリー様が防弾チョッキ3型のレプリカを制作されてますので、もしかしたらそろそろ現在の普通科であったり、陸自迷彩のプレキャリを着た特戦群をフィクションの世界で見ることができるかもしれませんね。話は変わりますが大怪獣モノという作品に登場する自衛隊エキストラの方々が妙に良いものを着ていたりしたので、一度ご覧になってはいかがでしょうか?
Posted by アバターアバター at 2018年01月15日 00:46
それっぽく見える=リアルというのが好事家の風潮ですが、事実と異なるというのは往々にしてありますよね。邦画やドラマの嘘臭さは、使い込まれた風合いのないピカピカの被服装具や、わざとらしい所作にも原因があると思います^ ^;
大怪獣モノですか…意外な映画に出てくるものですね。今度チェックしてみます!
Posted by m14gbbshooterm14gbbshooter at 2018年01月16日 00:40
軍事監修担当「ここのこの部分はおかしいので変更を・・・、」

監督「そんな物にこだわるのはオタクだけ、コレでいいの!」

こんな感じで日本の映画・ドラマはちゃんと専門家の監修があっても無意味、無駄になってしまうなんてことが非常に多い、予算などの関係や演出上の都合などどうしても出来ない事もあるのは理解できるがクリエイター側が最初から細部を作る事を軽視しているというのも往々にして見られてしまう、だが細部を軽視して作ってるような作品なんて大体は全体的に雑なモノ。

「神は細部に宿る。」 この言葉は忘れないようにしたい。
Posted by SIN at 2018年09月22日 02:05
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